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クライオ
オーディオ テクノロジー(通称CAT)は電源の周辺機器やケーブルを製造販売しているメーカーである。
同社の製品の最大の特徴は独自のスーパークライオ処理を施していることである。
これは一般的に行われているクライオ処理とは区別されていいものだ。
クライオ処理とは深冷処理の1種で、マイナス100度C以下の処理の通称である。
オーディオ機器の金属部分にクライオ処理を施すと、物性か変わり音質が変化することはよく知られている。
しかし、本来デリケートなオーディオグレードの製品にクライオ処理を行うには、豊富な経験と、物性に合わせた冷却温度や冷却時間の管理が必要不可欠である。
CATでは、ガス雰囲気法と呼ばれる冷却処理で、最も早くこの技術に注目し、温度管理、時間管理と音質の関係を長期間に渡って研究し、そこで集まった豊富なデータを基に、素材の物性に合ったクライオ処理を行っている。
こうした理想的な処理を施すには、経済的に、同じ物質を一度に大量に処理を行う必要がある。
現在、多くのメーカーやユーザーに認知されているCATは、こうした理想的な方法で処理することができるようになっているのだ。
スーパークライオ処理を施した同社の製品は、分電盤、ブレーカー、ACコンセント、ACプラグ、ACインレット、屋内配線用ケーブル、信号ケーブル、スピーカーケーブル、ヒューズ等がある。
今回、これに新製品として機器の接続に使用するACパワーケーブルが加わった。 |
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スーパークライオピュアACパワーケーブルSC-ACP3・5は、大電流に対応した低ノイズ、低抵抗の3P電源ケーブルである。直径12・5mm。
内容は3・5スクエアの無方向性OFC線を3本束ねたシールドつきのケーブルで、被覆材は半硬質耐熱PVC、その外にポリエステルの糸編組を被せている。
シールドと、糸編組は低ノイズを実現するために吟味されている。
ACプラグは明工社製、IECコネクターはフルテック製で、金属部には低抵抗化を図るためロジウムメッキが施されている。
ケーブルもコンセントもスーパークライオ処理が施されているのはもちろんのことである。
製品化されているのは1m(4万2000円)、1・8m(5万4000円)の2機種だが、他に切売ケーブル(8925円/m)が用意されている。 |
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今回このケーブルを導入したのは、プリアンプ/ゴールドムンドMIMSIS30ME、センター用パワーアンプ/ラックスマンB-10U、センターch用DAC/ゴールドムンドDIGIN、
SACDプレーヤー/デノンDCD-SA10、ユニバーサルプレーヤー/デノンDVD-A11である。
注意すべき点は、このケーブルが持てる力を100%発揮するのは、長いエージングの後であるということ。
CATが標準とするエージングタイムは200時間後である。ここで書いている音質評は、その時間を経過した後のものであると受け取って欲しい。
経過を監視し続けていると分かるが、実際には、もっと短い時間で効果は現れてきた。
導入当初でも、1時間も経過すると、このケーブルの素性のよさが感知できるようになる。短時間でも理解できるのは、分解能が高くなることである。
しかし、上下音域への音の伸び、力感などが表出されようになるにはもっと時間が必要だ。
私の場合、(長期の旅行でもしないかぎり)システムのスィッチをオフにすることはないから、2日目、3日目になると、かなり高度の再生音となり再生帯域の不満、力感での不満は全く感じなくなる。
この時点で、私はもうこのケーブルの導入をほとんど決めていた。 |
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それから数日たち、約150時間以上が経過した時点では、どんなに細部の再現においても違和感のないサウンドとなっていた。
この時点で聴けたのは、がっちりとした力感に支えられた音の芯と細部の緻密な表現が両立した見事なサウンドであった。
私のシステムに加わったのは、さらに数多くの情報である。いままで聴こえなかった細部が聴こえてくるため、音数そのものが多くなったような錯覚にとらわれるのだ。
この間、ずっと聴いていたのは、SACD盤、ヤルヴィー指揮の『チャイコフスキー:交響曲第5番』(BIS-1408)で、これは、オーケストラの優秀録音盤中でも、一押しのディスクだ。
エージング初期でも、まるで指揮者のすぐ後方で聴いているような分解能が得られているが、エージングが済んだ時点で聴くと、その音場のリアリズムがさらに明快となっていた。
各パートの定位はよりくっきりとし、各楽器のソロが自然に多彩な音色を紡ぎだしている。
驚いたのは、トゥッティ(全奏)の迫力と分解能だ。音が厚く重なり合っても、決して混濁がなく、全体の響きが各パートの響きの総和であることが手にてにとるように分かる。
これはもう力感と分解能の両立というだけの表現では表すことができない贅沢なサウンドだ。
最終的に、私は交換した全てのケーブルを、現在でもそのまま使っている。
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